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役所で暴言を吐いて「公務執行妨害」容疑で逮捕! 量刑や対処法を解説

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2018年11月13日
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役所で暴言を吐いて「公務執行妨害」容疑で逮捕! 量刑や対処法を解説

公務執行妨害と聞くと、どのような状況を思い浮かべるでしょうか。栃木県下でも、公務執行妨害容疑で逮捕された事例は実際にあります。テレビや新聞でも、保険や年金制度の変更が報じられた際、ご自身の保険料が心配で保険・年金の担当課に出向き、市の職員とトラブルになる高齢者の話などがニュースになっているのを見聞きしたことがあるのではないでしょうか。

たとえば「高齢の親が宇都宮の市役所で職員に暴言を吐いたらしい」と知れば、家族が公務執行妨害容疑で逮捕されるかもしれないと心配することでしょう。家族として、当然のことです。

そこで今回は、公務執行妨害とは具体的にどのようなときに該当する犯罪なのか、という基礎知識から、家族として、どのような対応をすればよいのかについて、弁護士が説明します。

1、公務執行妨害罪とは?

公務執行妨害罪とは、刑法第95条1項で「公務員が職務を執行するにあたり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者」と明記されている犯罪です。これに該当すれば、刑法にのっとり処罰を受けることになります。

もちろん、公務執行妨害罪が成立するためには、特定の条件を満たしている必要があります。

  1. (1)職務執行中の公務員に対し、暴行または脅迫を加えたか

    ドラマなどでは、警察官が「公務執行妨害で逮捕する」というシーンを目にすることが多いかもしれません。しかし、刑法第95条で明記されている「公務員」は、警察官に限りません。

    ここで示される公務員は、具体的には、警察官をはじめ、国や地方公共団体の職員、公立学校の教職員、税務職員、消防士、自衛隊員、国会議員や市議会議員など、公務員すべてが対象になるため、非常に多岐にわたります。ただし、教員資格を持っている人が私立学校で教師をしているなど、民間企業で働いている場合は、公務員には該当しません。

    職務を執行するにあたりとは、公務員がその業務にあたっている状態をさします。たとえば、警察官の職務質問や、交通違反取り締まり中などがイメージしやすいのではないでしょうか。ほかにも市役所の職員が窓口で対応している間や、税務署での申告受付、公立学校の教員が授業をしている間も職務執行中にあたります。反対に、公務員が休暇中に起きた事件の場合は含まれません。

    公務執行妨害罪は、「暴行や脅迫によって、公務員の業務を妨害した」とみなされたとき、成立する犯罪です。ここで示す「暴行」や「脅迫」は、直接殴る蹴るなどの典型的な暴力のほか、突き飛ばす、テーブルを蹴る、「殺すぞ」などと罵倒するなどの行為も含まれます。

    一方、公務員をだますなどして業務を妨害しても、その行為が暴行・脅迫にあたらないと判断されれば、公務執行妨害は成立しません。

  2. (2)被害者は、公務員個人ではなく「国」になる!

    なぜ、公務員だけ手厚く保護されているのか? と思う方もいるかもしれません。しかし、公務執行妨害を刑法で定めることによって保護しているものは、「公務」そのものであり、公務員個人ではありません。つまり、公務執行を妨害することによって損害を受けるのは「国」となります。そのため、休憩中の公務員に対する暴行や脅迫は、公務執行妨害に該当しないのです。


    たとえば、税金の取り立てや、交通違反の取り締まりなど、公務員が執り行う仕事を命じているのは国です。これらの仕事は、取り立てられたり取り締まられたりする個人にとっては不利益と感じることですが、公務を執行できなければ、国民全体の損害となります。よって、これらの仕事を妨害する者が、「公務執行妨害」として罪に問われることになります。

2、なにをすると公務執行妨害罪で逮捕される?

公務の執行を妨害すると罪になることは理解いただけたでしょう。では、具体的にどのような行動が公務執行妨害に該当するのかについて、再度確認しておきましょう。

  1. (1)ほかの犯罪も同時に成立!

    公務執行妨害罪は、ひとつの行為が複数の犯罪に該当しやすい性質があります。

    たとえば、役所の年金課で対応した職員に対してモノを投げつけてしまったとしましょう。このとき、職員がケガをしていなければ、人に対してモノを投げつけたとして「暴行罪」と、暴行によって公務を妨害した「公務執行妨害罪」の2つの罪が成立します。なお、役所の職員がケガしてしまえば「傷害罪」、モノを投げた結果壊れた場合は「器物損壊罪」、モノは投げなかったが「殺すぞ」などと脅迫した場合は「脅迫罪」などが、公務執行妨害とともに成立する可能性があります。

    このように、ひとつの行為によって成立する罪が複数あることを「観念的競合」と呼びます。観念的競合に該当するケースでは、それぞれ該当する量刑を比べ、より重い罰則を受けることが刑法第54条によって定められています。

  2. (2)公務執行妨害で逮捕された具体例

    公務執行妨害は、さまざまなシーンで成立することがあります。実際にニュースになった具体例は以下のとおりです。

    • 市役所職員への暴言や、膨大な件数の情報公開請求を繰り返した男性の行為が、業務妨害にあたるとされたケース
    • 交通違反の取り締まりで、警察官が示したアルコール検査の記録紙を食べた男性が、公務執行妨害容疑で現行犯逮捕されたケース
    • 選挙の対応に立腹した男性が、区役所の職員の胸倉をつかむ暴行を加えて、公務執行妨害の現行犯で逮捕されたケース
    • 市役所の窓口で、業務中の職員に対し「殺してやる」と叫んだ結果、脅迫によって業務を妨害したと判断され、逮捕されたケース


    前述のとおり、公務執行妨害罪は、暴行だけではなく脅迫行為でも成立します。脅迫とは、「相手や第三者の生命や財産に危害を加えることを伝えて、恐怖を与えること」をさします。役所の対応に腹立たしさを感じたとしても、職員は本意ではないことがほとんどです。暴行をしないのはもちろん、脅迫行為にあたる発言もつつしみましょう。

    なお、その場はこらえたとしても、後からネット上に脅迫文を書き込む、脅迫状を送るなどの行為によって、「公務執行妨害罪」として捜査対象となる可能性もあります。

3、公務執行妨害罪で逮捕されたら

公務執行妨害で逮捕されたときは、その他刑法犯と同様、刑事訴訟法で定められたとおりに刑事手続きが進められることになります。

  1. (1)逮捕後に行われる刑事手続きの流れ

    公務執行妨害を行った疑いがある「被疑者」として逮捕されると、まず警察署の留置場に入れられ、警察官の取り調べを受けます。警察は、逮捕から48時間以内に、事件や被疑者の身柄を検察に送致するかどうかを判断する必要があります。

    検察に送致されれば、検察官による捜査を受け、さらに身柄拘束を続けて捜査を行う「勾留(こうりゅう)」が必要性について検討されます。検察は逮捕から72時間以内、もしくは送致から24時間以内に判断しなければなりません。勾留は原則10日、最大20日間続くことになります。

    検察は、捜査の結果が出たタイミングか、勾留期間が終了するまでに、被疑者を起訴するか・不起訴とするかを決定しなければなりません。「公判請求」として起訴されたときは、公開された刑事裁判が行われるため、保釈が認められるまで引き続き身柄が拘束されます。「略式請求」のときは、身柄はすぐに解放されますが、略式裁判と呼ばれる裁判が行われ、書類のみで刑罰が決められることになります。不起訴となれば、罪を裁かれることはありません。直ちに自由になれますし、前科がつくこともないでしょう。

    つまり、公務執行妨害によって逮捕されてしまうと、長い場合は逮捕から起訴するかどうかが決まるまでだけでも、最長23日間、留置場、もしくは拘置所で生活することになります。

  2. (2)公務執行妨害罪で釈放される可能性

    公務執行妨害罪は、計画的な犯行よりも、カッとなってしまってつい……というケースが多いものです。本人が反省し、かつ住む場所が定まっていて、身元を保証する人物がいれば、証拠隠滅や逃亡の恐れがないとして、早期の釈放につながりやすい傾向があります。

    ただし、釈放されたからといって、すべてのケースで無罪放免となるわけではありません。「在宅事件扱い」として捜査が行われているときは、捜査機関からの呼び出しに応じて、捜査に協力する必要があります。事前に弁護士に相談しておくなど、できる限りの対応はしておきましょう。

  3. (3)公務執行妨害罪で有罪になったら?

    逮捕されると、検察官が事件の起訴・不起訴を判断します。検察が起訴を決めるときは、確実な証拠と起訴するに足る理由が必ずそろっているため、日本において起訴されたときは99.9%有罪判決を受けることになり、前科がつくと考えておいたほうがよいでしょう。

    公務執行妨害罪で規定された刑罰は、次のいずれかが処されることを、刑法第95条で定められています。

    • 3年以下の懲役もしくは禁錮
    • 50万以下の罰金


    懲役、もしくは禁錮となれば、決められた期間、刑務所で生活することになります。懲役では労働を科されますが、禁錮では労働も許されません。ただし、前歴や前科がなければ、罰金刑か、執行猶予付きの判決が下りることも少なくないでしょう。執行猶予期間を何事もなく過ごせば、刑務所へは入らずに済みます。

    なお、前述のとおり公務執行妨害は、「観念的競合」に該当しやすい犯罪です。同時に暴行罪が問われていれば、公務執行妨害の刑罰のほうが重いため、公務執行妨害の刑罰に処されます。

    しかし、傷害や傷害致死など、「観念的競合」の犯罪がより重い罪を課される性質のときや、態様が悪質なケース、同種の前科がある場合などは、実刑判決になる可能性もあるでしょう。

4、公務執行妨害罪で逮捕されたとき、家族がすべき対応

前述のとおり、公務執行妨害によって被害を受ける者は、「国民」もしくは「国」です。国民全員に対して示談はできないため、その他被害者がいる刑事事件ではセオリーとなっている、「示談をして罪を軽くしてもらう」ということはできません。

暴行を加える、暴言を吐くなどした相手が公務員個人で、別の犯罪が成立していれば、原則、より重いほうの刑罰に処されることになるため、示談ができる可能性もあります。しかし、該当の行為が公務執行妨害と切り離せない以上、警察や役所の職員など、公務員が個別に示談に応じるケースは極めて低いといわざるを得ません。

そこで、公務執行妨害罪で重要なのは、十分反省すること、反省の情を適切に検察官などに伝えることです。この役割は、弁護士を依頼していれば、弁護活動を通じてより適切に行うことができるでしょう。

また、逮捕されてから勾留が決まるまでの最大72時間の間は、たとえ家族でも接見が制限されます。自由な接見が行え、状況に適したアドバイスを行えるのは、弁護士だけです。

家族が逮捕されてしまったときは、できるだけ早く弁護士を呼び、取り調べ対応のアドバイスを受けたり、弁護活動に取り組んでもらったり、家族からの言葉を伝えてもらうなど、実質上はもちろん、精神面も含めたフォローを依頼することをおすすめします。

5、まとめ

もし、家族が役所の職員に暴言を吐いてしまったら……。公務執行妨害罪に問われる可能性が高いでしょう。万が一逮捕されてしまったとき、家族としてどのように対処すればよいのかについて解説しました。

公務執行妨害罪は、被害者個人と示談をして罪を軽くする活動がしにくいという特徴があります。だからこそ、状況に適した対応が必要となるため、家族はできるだけ早く、弁護士に相談することが望ましいといえるでしょう。

もし、家族が公務執行妨害事件を起こしてしまったときは、ベリーベスト法律事務所 宇都宮オフィスへ、相談してください。刑事事件に対応した経験が豊富な弁護士が、適切な弁護活動を通じ、家族の早期釈放、さらには不起訴獲得を目指します。

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