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借金問題で自己破産を検討中のあなたへ! デメリットはご存じですか

2021年06月14日
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借金問題で自己破産を検討中のあなたへ! デメリットはご存じですか

「借金を抱えていて生活が苦しい、自己破産をしたほうがいいのかもしれない……」

宇都宮市や近郊にお住まいの方でも、そのような悩みを抱える方は少なくないでしょう。裁判所の司法統計によると、全国で令和元年に裁判所で受け付けた自己破産の件数は、7万3000件以上に上っています。

借金を法律的に解決する手段の中に、債務整理という方法があります。債務整理には複数の種類があり、どの方法が適しているかはそれぞれの状況によって異なります。債務整理のひとつである自己破産は、原則、借金が全額免責になる手続です。今回は、債務整理の中でも借金問題を解決する効果が高い自己破産を中心に解説していきます。

1、自己破産とは

自己破産とは、借金や負債を抱え困っている方を救済するため、国が認めている「債務整理」方法のひとつです。自己破産を行うと、原則としてすべての借金や負債が免責となります。つまり、返済義務がなくなるので、借金がゼロになるのです。

本項では、自己破産の基礎知識について解説していきます。

  1. (1)自己破産の概要

    自己破産の手続は裁判所で行います。裁判所によって破産手続が開始され、免責が決定すると、免責が認められた債務は免除されるという手続です。借金問題で生活が追い詰められている人にとっては、非常にメリットが大きいといえるでしょう。

    自己破産の手続は自分で行うこともできますが、提出書類がたくさんあるうえに、提出書類に不備があると認めてもらえないケースがあります。一般的には、扱える金額に上限がなく、自己破産をしたい本人の代理人として活動ができる弁護士に依頼するケースの方が多いでしょう。

    なお、手続の開始から完了するまで、数か月程度かかることが一般的です。

  2. (2)自己破産ができる方とできない方

    ただし、借金があるすべての人が自己破産を選択できるわけではありません。まず、自己破産を選択できる人は、借金や負債を抱えている人が対象です。

    また、他の債務整理方法を選択すれば返済が可能な場合は、自己破産は認められないことがあります。
    さらに、自己破産が認められない借金がある点にも注意が必要です。具体的には、税金や損害賠償金などは、自己破産が認められず、自己破産後でも支払いを続ける必要があるでしょう。

  3. (3)自己破産すると得られる効果

    自己破産をすると手続の過程でさまざまな効果が生じます。

    前述のとおり、自己破産手続では弁護士に依頼するのが一般的ですが、弁護士が手続を受任し、受任通知を債権者に送り、債権者に届いた時点で、債権者からの督促や取り立てが一時的に停止します。法律上、弁護士が受任すると債権者や貸金業者が取り立てを行うことが禁止されているからです。つまり、自分で自己破産を行うときには、引き続き取り立ての連絡が来ることを覚悟したほうが良いかもしれません。

    弁護士に依頼しても、自分で手続を行ったとしても、破産手続が無事進み、裁判所によって免責許可が決定されると、それまでの支払い義務はなくなります。以降、免責となった借金については、返済する必要がなくなります。

2、自己破産のメリット・デメリット

自己破産は、借金がゼロになり、返済義務がなくなることから、債務者の立場からするとメリットの大きい方法だと思うかもしれません。しかし、当然ながら、自己破産をすることで生じるデメリットも存在します。

本項では、自己破産により生じるメリットとデメリットを解説していきます。

  1. (1)自己破産のメリット

    自己破産手続をすることの最大のメリットは、前述のとおり、原則すべての債務が免責されることです。簡単に言えば借金がゼロになるので、以降の返済を行う必要がなくなります。そのため、借金により生活が追い詰められていた人は、日常生活の建て直しを図ることができるでしょう。

  2. (2)自己破産のデメリット

    不動産や預貯金などの資産がある方が自己破産をすると、それらの資産も清算されます。そのため、自己所有の不動産を失うというデメリットがあります。なお、この場合であっても、すべての資産を失うわけではありません。一定の現金や生活に必要な車など、差し押さえが禁止されている財産については手元に残すことができます。したがって、日常生活における不自由さを感じることは少ないでしょう。

    たとえば、自己破産の手続を行うと、裁判所を介する手続であるため、国が発行する「官報」と呼ばれる機関誌に個人情報が掲載されます。ただし、官報は、誰でも閲覧できるよう公開されていますが、業務で必要という方でもない限り毎日確認するものではありません。また、一定期間が過ぎるとインターネット上ではお金を払わなければ閲覧が制限されます。したがって、官報に掲載されたからといって、隣近所の方々にたちまち自己破産をした事実が広まるという心配はないでしょう。

    そのほかにも自己破産を行うデメリットはあります。具体的には、自己破産後、すぐにはクレジットカードを使って買い物をしたり、ローンを組んだり、キャッシングができなくなることです。ただし、これらのデメリットは、自己破産に限らず、そのほかの債務整理を行ったとしても起こります。いわゆる「ブラックリストに載った」という状態です。

    さらに、自己破産手続によって資格制限を受けるのもデメリットのひとつです。自己破産の免責が決定されるまで、士業や警備員などの一定職に就くことはできなくなります。

3、自己破産以外の債務整理

自己破産は、あくまでも複数ある債務整理の中のひとつになります。自己破産以外にも、任意整理や個人再生などさまざまな手続きがあることをご存じでしょうか。

債務整理の種類によって得られる効果が異なるため、それぞれの状況によって適した方法が異なります。なお、前述のとおり、債務整理後に一定期間、クレジットカードなどは利用できない点はいずれの場合も共通です。

  1. (1)任意整理

    任意整理とは、借金の利息をカットして毎月の返済額を小さくする手続のことです。裁判所を通さないため手続が容易で、もっとも多く利用される方法です。手続には、各債権者との交渉が必要であるため、弁護士や司法書士に依頼するケースが一般的です。

  2. (2)特定調停手続き

    特定調停手続とは、返済方法について債権者と債務者で話し合い解決策を見いだす債務整理です。特定調停手続の特徴は、手続について裁判所を通すという点です。調停委員が債権者と債務者の間に入り、手続が行われます。話し合いによる解決であるため法的な拘束力は弱いイメージがありますが、特定調停によって作成された調停調書には訴訟の判決と同じ効果があります。決定したことを無視すると差し押さえされる可能性が高いので、特定調停によって定めた約束は絶対に守る義務があると心得ておきましょう。

  3. (3)個人再生

    個人再生手続は、裁判所に申し立てを行い、債務額を減らす手続のことです。利息だけでなく元本自体が大幅に圧縮されるので、毎月の返済額が軽減されます。個人再生の手続は裁判所を通じて行われるため複雑で、必要な書類も多いので、債務者が自分で申し立てるケースは少なく、弁護士や司法書士に依頼することが一般的です。

4、債務整理は弁護士へ相談を

債務整理には複数の方法があります。当然、個々の状況によって適している手続が異なるものです。現在、借金問題に苦しんでいるのであれば、まずは弁護士へ相談することをおすすめします。

  1. (1)弁護士への相談が重要な理由

    債務整理の経験が豊富な弁護士に相談すると、適切な債務整理の方法についてアドバイスを受けることができます。どのような債務整理が適しているのかを総合的に判断してもらえるでしょう。さらに、手続についても一任すれば、不備なく最速で債務整理を行い、借金問題の解決に向かうことができます。

  2. (2)弁護士に相談するメリット

    債務整理には、債権者との交渉や裁判所への書類提出など、複雑な手続が多くあります。手続には数か月の期間を要する場合もあるため、漏れのないよう迅速に進めていく必要があります。多くの人は、債務整理を行った経験はないはずです。債務整理の経験が豊富な弁護士に依頼すると、手続を適切かつ迅速に進めてくれるため、非常に安心です。

    さらに、弁護士に債務整理を委任し、弁護士がその旨書かれた受任通知を債権者に送り、債権者に到着した時点で、あなたへ直接行われていた取り立てが一時的にストップします。窓口が弁護士になるため、あなたへの取り立てを行えなくなるのです。弁護士に債務整理を依頼した後、あなたは生活を立て直すことに集中できます。これは、最大のメリットともいえるのではないでしょうか。

5、まとめ

自己破産は原則として、借金が全額免責になる手続です。多額の負債を抱えている方が借金問題を解決する方法としては効果的といえるでしょう。しかし、自己破産を行うことで発生するデメリットは少なくありません。ある意味最終手段となることから、本当に自己破産をするのが最適かどうか十分に考える必要があります。

もしも自己破産を検討しているなら、ベリーベスト法律事務所 宇都宮オフィスまでご相談ください。宇都宮オフィスの弁護士が、自己破産についての総合的なアドバイスを行い、借金問題に苦しんでいるあなたが、新たな未来に向けて再出発できるよう、強力にサポートを行います。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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